『構造化』は難しい…?

自閉症・発達障がいの人に、必須な支援としての『構造化』。

環境をわかりやすく整理すること、という意味ですね。 

研修やら、コンサルテーションやらで支援者にアドバイスする機会が増えてきて思うんですけど、構造化された支援について、わかりやすく説明することはとても難しい!のです。

(厳密に言うと、TEACCHについて教えるのにはトレーニングと資格が必要ですので、私がしていることは紹介、でしょうか。)

わかってしまうと、本当によくできていて、丁寧な観察に基づいて、自閉症の脳機能の特性を知り尽くした、実践的な支援だと思います。

だけど、私自身は、TEACCHを学び始めたのが遅かったし、また、理解するのにも非常に時間がかかりました。

今でも自信はありませんし、まだまだ途上だと思っています。

なんと言っても、まず用語!
構造化、建築用語っぽいイメージが抜けず、また自分の実体験とも結びつきにくかったです。

広義に捉えたら、構造化って日常にあふれているんですけどね。

TEACCHの書籍や研修では、物理的構造化、ワークシステム、自立課題、トランジッション…と、聞き慣れない用語がたくさんです。

話を聞くとわかった気がするんですけど、実践するのは結構難しくて、すぐ行き詰まります。

それで、どうしていいかわからないまま、何となく使い続けていたり、必要ないんだとやめてしまったり、になりやすいです。
また、使い方を誤解したまま形だけ受け継がれている場合も多いです。

学び&やり続けていくと、意味や効果がわかってくるのですけど、そこに行きつく手前で留まっちゃうんですね。

よくわからないから…と、手を出すこと自体に躊躇している方も結構多いのではとも思います。

スーパーヴァイズできる人材が少ないのもありますが、本当に自閉症支援必須なのに、なかなか広まらないんです...。

あ、愚痴や文句を言いたいわけではありません!
つまり、諦めないで学び続けてほしい~と言いたいのです(笑)

人ってわからないものから遠ざかるし、ベテランになると、わからないって言いにくいですしね。

難しいな~と感じながらも、スロースタートで、のろのろ時間かけて学んで来た人間がここにもいます。

そして、なるべくなら、平易にかみ砕いて、実感が伴えるような解説はできないかな~と、日々模索中です。
新しい理論や支援方法を創り出せる能力はないんですけど、そんな役割なら私にも担えるかも、と思っています。

…一緒に学んでいきませんか?


画像について》
稲荷神社の並んだ鳥居って、物理的構造化なのでは、と秘かに思っています(^^)
外れて歩いてもいいのに、鳥居の中の道を通っちゃうので。

 

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